医療DX、情報統合基盤をクラウドで提供し医療機関の負担軽減等へ

電子カルテや医療情報システムの普及、医療機器のIoT化などにより、利用可能な医療データは大幅に増加している。現在しかし、これら医療データの多くは標準化されておらず、様々なデータ形式で異なる医療情報システムに保存されている。そのため医療機関においては――

蓄積している膨大なデータを十分に活用できていないだけでなく、異なる複数の医療情報システムを操作することに起因する業務効率の低下、情報の分断に起因する必要なケアの遅れなど、多くの問題が生じているという。DTCインターシステムズは、ソリューションパートナー契約を締結し、医療機関のDX推進を実現する医療情報統合プラットフォームサービス「HospitalLake」を10月1日より提供する。

今回、医療データプラットフォームInterSystems IRIS for Health™を基盤にした同サービスをAWSクラウド上に構築。その上で病院DXを総合的に支援してきたHospital Managed Service(HMS)との連携を行う。これにより、異なるシステム毎に保存されていた電子カルテや部門情報、医療機器などの情報が同サービスに保存される。データを効果的に利用できる他、ワークフローの改革などを通じた業務の効率化などが期待できる。

HospitalLakeは、上記各種情報を標準形式のデータ(HL7® FHIR®など)に加工・変換し、蓄積ができる。蓄積データはHMSで提供される生成AIモデルや分析ツールなど各種アプリで活用可能。APIにより、医療機関や他企業で開発したアプリでの利用も可能にする。

クラウドに展開されたプラットフォームの管理や機能拡張はDTCが担う。ゆえに医療機関は負担が少なく常に最新のデータ利活用環境にアクセスできるという。新サービスは同月16日に、「InterSystems 医療xITセミナー」にて、概要が説明される。