機械学習プロセス自動化ツール等の掛け算で、AI予測を高速化

専門性の高いAI(人工知能)系の技術者が不足している。近年、企業がAIを導入する際には、コストや期間の長期化などの課題があったという。

富士通と、米AIスタートアップMoBagelは、昨年末に締結した"AIにより企業のビジネスプロセスを変革するための戦略的パートナーシップ"に基づき、前者のAIサービス「Fujitsu Kozuchi」からも提供されている技術の一部を後者のAutoMLプラットフォーム「Decanter AI」に搭載し、これをAIによる予測を高速化するソリューションとして今月5日よりグローバル展開・提供する。

機械学習モデルの構築を自動化する技術「Fujitsu Kozuchi AutoML」と、説明可能なAI技術「Fujitsu Kozuchi XAI」の一部である「Wide Learning™」のライセンスを受けて、それらが実装されたDecanter AIは、データ分析とモデリングを合理化しながら、正確かつコスト効率よくAIモデルを構築するための高度なAIソリューションを実現する。

①データ検証と異常スコアリング、②アルゴリズム推奨システム、③説明可能なAIのための特徴分析といった3機能からなる。Decanter AIの新規ソリューションは、最適化された機械学習モデルがシステムから推奨される。これにより高速化を達成。AIによる市場予測において、従来のDecanter AIとの比較で、精度を維持したまま処理速度を4倍にした。

また、Wide Learningで強化された特徴分析技術によって、関係性を最適化して複雑なデータを考察し、自然言語の形で表示されることで、実行に移せるレベルの提言を導き出せるようになったという。両社は、同ソリューションにより、AIによるイノベーションを促進し、より多くの企業や団体がAIを活用した業務変革を迅速に実行できるよう支援していく考えだ。