IoTの組込みシステム設計プラットフォームをさらなる高みへ

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」時代に突入してどれほどの時が経っただろうか――。今も進化し続けるIoTの世界において、イノベーションに限界はないが、マイクロコントローラや接続性、センサ等での仕様変更時には予期せぬ問題の生じる可能性があるという。

ルネサスは、クラウドベースの組込みシステム設計プラットフォーム「クイックコネクトスタジオ」で使えるデバイスを追加し、ソフトウェアのカスタマイズやデバッグが行えるよう機能を拡張した。同プラットフォームを利用することにより、ユーザは雲上で、数多くのデバイスをグラフィカルに組み合わせてシステムを設計し、ソフトウェアの仕様を変えたり検証したりできる。実デバイス入手前からのプロトタイプ検証、早期の製品開発が可能になる。

ams OSRAMTDKArducamといったパートナ企業のデバイスが増えて、開発できるアプリや設計の幅が拡大し、同社のマイコンとパートナのボードとによる350種超のシステム構築をサポートできるようになった――。利用する際の応答速度の改善や待ち時間の短縮など、世界中で均一なユーザエクスペリエンスを提供するためにセキュアなインフラを提供する。今後同時アクセスユーザが増えても、いつでもどこでも快適に利用できる環境を構築していく。

これはクイックコネクトプラットフォームの一部であり、PMOD™、Arduino、MIKROEなどの業界標準インタフェースを備えたハードウェアの設計基盤だ。標準コネクタを採用しているため、マイコン、MPU、センサ、通信ボードを組み合わせて使用できる。いずれ自社のみならず、大手クラウドプロバイダ、サービスインテグレータ、オープンソースコミュニティのリーダなど、多様なパートナ向けに拡張、展開できるようにする予定だという。

同社は上記設計基盤のデモを「embedded world 2024」にて披露している。