Web API経由で画像や数値データを画像解析AIに送って活用

画像解析市場は成長を続けている。目視作業を代替するAIを用いた画像解析の活用範囲は、人物判定による防犯・セキュリティ分野、人流や混雑度を測ってするマーケティング分野、製造・流通業界における物体判定による不良品解析や設備保守点検など多岐に渡る。

その一方で、一般的に、画像解析AIシステムの開発・実装においては、AIの学習/評価/開発のほか、カメラ設置やサーバ構築など多様な作業が必要となる。なかでも、認証・セキュリティ機能搭載UIを提供するWebシステム開発は、多くの工数を要するために全体のコスト高につながり、納期も長くなるといった課題があるという。

キヤノンITSは、画像解析AIシステムで必要なWebシステムをクラウドで提供し、APIの利用により、手軽な画像解析を支援する画像AI連携プラットフォーム「Bind Vision」を4月1日より提供する。それはWebシステム機能を担う「プラットフォーム」、独自開発画像解析「クラウドAI」と「エッジAI」の3要素で構成される。

「プラットフォーム」は、Web APIによる画像や数値データの登録/配信機能を提供する。利用者が開発したAI解析結果の受信も可能で、受信データはデータストアに保存され、ブラウザ上のダッシュボードから簡単かつグラフィカルに閲覧できる。「クラウドAI」に搭載の"煙検出AI機能"や、「エッジAI」に搭載の"水位測定AI"を防災用途に利用できる。

防災に寄与する上記2つのAIに加え、今後も独自開発するAIをポートフォリオに入れていく予定である。同社は、5月開催「AI・人工知能EXPO」の自社ブースにて、今回の画像AI連携プラットフォーム「Bind Vision」のほかにも、AI商品認識プラットフォーム「StoreMotion」、AI検査プラットフォーム「Visual Insight Station」のデモを披露するという。