デザイナーの思考プロセスを用いて既存設備・機器をIoT化する

多彩な分野でIoT(モノのインターネット)技術の活用が進んでいる。昨今しかし、ノウハウ不足により当該技術が現場に定着せず、効果的に活用できていない企業もある、とはいえ、目視確認による多大な労力消耗、記入ミスなどによる稼働効率の低下、不要な消耗品の発注などの課題をまだ――

多くの製造現場が抱えている。また、社会インフラ設備を担う事業者においては、設備の点検作業の属人化や離れた現場への移動、作業員の安全確保が課題になっているという。日立ソリューションズ西日本は、既設の機器や設備のセンサー、制御デバイス(PLC)を有効活用してデータを収集し可視化する「Hi-PerBT IoTモニタリングサービス」を今月11日にリリースする。

製造現場などで利用している機器や設備のセンサー、PLCを入れ替えることなくデータ収集(デンソーウェーブ「IoT Data Share」を採用し、汎用的な通信プロトコルに対応)する"環境構築サービス"と、収集したデータをクレンジングして最適なダッシュボードに表示する"チューニングサービス"を基本として提供する。

本質的な課題を発見し解決するデザインシンキング(デザイナーがデザインを考案する際に用いるプロセスを、ビジネス課題解決のために活用する考え方)の手法を用いて、顧客の抱える課題発見を支援し、解決するためのダッシュボードを構築する。設計・開発作業はアジャイル方式を採用することで最短3カ月、スピーディーにサービスの提供を実現する。

オプションとして、クレンジングした情報を表やグラフ形式で表示し、自動でファイル出力する"報告書作成サービス"や、"運用サポートサービス"も提供する。これらにより、同社は、遠隔による現場状況の一元管理、人的ミスの減少やリアルタイム監視による業務改善、業務の汎用化支援を通して、顧客のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援していく考えだ。