車両管理DX、全国750台で安全運転指導の高度化や点呼の効率化も

建設業界は日々利用する車両台数が多い。現状、その管理手法は紙によるものが主流で、ドライバーと管理者の負担が大きい。山間部など公共交通空白地域の現場が多いこともあり、長距離ひいては長時間運転の頻度も高くなりがちで、より一層確実な安全運転管理が求められる。

約750台の社用車を有する当社の車両管理業務においても、ドライバーは運転日報やアルコールチェックシートを手書きし、管理者はそれら記録の現物を確認する、非効率な運用となっていた。また、交通事故ゼロに向けて、様々な安全教育を実施しているが、従来、管理者はドライバーごとの運転状況や技量の詳細を把握することが困難であり、効果的な教育が難しかったという。

安藤ハザマは、全国約230拠点(支店・営業所・現場)に、NTT Comの車両管理サービス「LINKEETH」を導入し、AIとICTの活用による車両管理DX推進と交通事故ゼロにむけた安全運転指導の高度化の取り組みを7月より開始する。車両約750台分のAI搭載通信型ドライブレコーダーとアルコールチェックのデータをクラウドで一元管理し共有することで、運転日報を自動作成するなど、ドライバーと安全運転管理者の業務負荷を削減する。

ドライブレコーダーの情報をもとに、ドライバーの安全運転レベルを点数化・可視化することで安全運転指導の高度化を図る。そして、アルコールチェックのクラウド化による点呼業務の効率化もめざす。同社は「LINKEETH」を活用することで車両管理業務の効率化を進めていくとともに、効果的な安全教育などを開催して、安全運転に対する意識をさらに向上させることで、交通事故ゼロを進めていく。

一方、NTT Comは、車両管理業務の効率化・安全運転支援サービスに加え、ドライバーの働き方改革に重点を置いたサービス開発を進めていくとともに、顧客の業務車両活用におけるDXを推し進めていく構えだ。