買掛照合をクラウドAIでDX、業務効率の向上や心理的負担の軽減へ

消費者のニーズが多様化している。今日、食品卸売業界では、それに応えるため細分化された多くの取引メーカーとの買掛照合業務に膨大な時間と人手をかけている。業界の共通課題に加え、当社では、約80人が手作業でする同業務における負担軽減と、人為的なミスへの対策が課題だったという。

日本アクセスは、富士通が開発したSaaS型AIサービス「Fujitsu買掛照合AIサービス」について、取引メーカーとの買掛照合業務の効率化を目的に導入し今年4月に運用を始めた。両社で数カ月間実施したトライアルにおいて、同業務に従事するスタッフ稼働時間の削減効果が確認できた。よって、2025年までに年間約12,000時間削減することを目標に、今回の運用開始に至ったという。

経理業務では、食品メーカーなどの取引先への請求データと自社台帳データの突き合わせを行い、会計帳簿に記載された買掛金の消込作業をする。同サービスでは、AIが過去の照合実績をもとに商品名や届け先名などを学習し、明細単位での各社請求データと自社台帳データの照合を行い、さらに照合された明細に対しては、一致するデータのパターンによって照合結果の正確性を示す消込確度を提示する。

消込確度の高い明細に対しては"確度A"、消込確度の低い明細に対しては"確度E"といった重み付けをすることにより、消込確度の高い明細は手作業での照合を簡素化、確度の低い明細はより重点的に確認を行うなど、手作業による再照合の効率化が可能となる。照合ミス等ヒューマンエラーの削減や、スタッフの心理的負担の軽減にも繋がるという。

同社は今後、約2年間の移行期間で、およそ600社の取引メーカーの買掛照合業務にて同サービスを利用する――。多くの取引メーカーとの間で、依然として紙の請求書でのやり取りが残っているため、それらをデータ化することにより、同サービスの活用範囲の拡大にも取り組んでいく構えだ。