AI/IoTの社会実装に向けた取り組みが加速している。Society5.0の実現をめざす日本でも、IoTデータの演算処理をクラウドで行うしくみに加え、通信速度と情報セキュリティの観点から、現場で処理を済ませる「エッジAI」の導入が検討されつつある。当該AIもGPU(画像処理装置)が中核である。
リテールやスマートシティにおいてその実証実験が盛んに行われているが、実運用フェーズでは多数のエッジAI端末の運用管理に大きな負荷を伴うことから、社会実装が広がらない。GPUと運用管理ソフトウェアを包括的にサポートできる企業が限られていることも、エッジAIの普及を阻む一つの要因だという。
マクニカは1日、同社クラビスカンパニーがヘッドウォータースとの協業により、NVIDIA® Jetson™利用エッジAIの企画~運用サポートを提供することを発表した。AIソリューション事業を展開する後者は、ソフトウェアエンジニアリングに強みをもち、Orin™を含む全Jetsonシリーズ標準対応のエッジAIデバイス管理ソリューション「SyncLect Edge AI DMS」を提供している。
一方、前者はNVIDIAの正規代理店として多彩な顧客のGPU導入を支援。GPU/ハードウェアに関する高い技術力とGPU活用のエコシステムを有し、独自の強みを活かしたサポートを提供する、エッジAI導入プロジェクトにおいて、主にJetson搭載ハードウェアの導入を助けている。
今回の協業(上記ソリューション@マクニカ)により、顧客の事業計画ごとに最適な推進体制を構築しエッジAIに関わるプロジェクトの企画から運用までプロセス全体で切れ目のない包括的なサポートを提供する。PoC(概念実証)から先のフェーズへ移行する際に起こる大規模運用の課題を解決し、エッジAIの実運用を検討する顧客がプロジェクトを最短で成功できるよう支援するという。