情報通信
オープンかつ高品質な"5G仮想化基地局"を世界中で広める
O-RANなどオープン化の潮流に加え、MECの活用による5Gの特長(超高速・大容量・低遅延)を生かした新たなサービスの創出も期待されているという。富士通は、通信事業者などの顧客向けに無線基地局ソフトウェアと、NVIDIAのGPU技術を組み合わせた、5G仮想化基地局ソリューションを3月よりグローバルに提供していく。
NTTドコモが推進する「5GオープンRANエコシステム(OREC)」の枠組みのもとで協創し同社はその性能検証、評価に協力したという。上記ソリューションは、基地局における物理レイヤーの処理を担うGPUに「NVIDIA A100X」を適用することで、処理能力の向上を図り、同一サーバ上で仮想化基地局とエッジアプリケーションの並列処理が可能なオールインワン構成を実現している。
無線装置(RU)の収容数と処理能力を向上させ、高品質な通信環境も実現。と同時に将来的なアンテナ技術の向上による演算負荷の増加にも、ソフトウェアのアップグレードで柔軟かつ容易に対応できる。昨年3月に提供開始した仮想化基地局に、「A100X」と基地局処理アクセラレーション「NVIDIA Aerial SDK」や包括的なAIフレームワークを組合わせると、通信事業者からエンタープライズ企業まで多様なユースケース展開が可能となる。
今般のソリューションを「MWC Barcelona 2023」で披露する。富士通は、世界の通信事業者へ同ソリューションを提供し、高品質な5Gネットワークインフラの拡充と、エンドユーザーの快適な通信とビジネスの発展に貢献していく考えだ。