つながる車のデータにて、ショッピングモール周りの渋滞とCO2削減

地球温暖化の抑止が課題である。一昨年4月に気候サミットがオンライン開催され、わが国の総理大臣は、2030年度に温室効果ガスの13年度比46%削減を目指すことを宣言したうえ、50%に向け挑戦を続けていく決意を表明した。

外務省Web「気候変動」に上記数値がある。他方、国交省Web「運輸部門における二酸化炭素排出量」には20年度における日本のCO2(10億4,400万トン)のうち、運輸部門からの排出量は17.7%を占めていて、自動車全体では同部門の87.6%(全体の15.5%)を排出していることが示されている。昨今、世界的に環境問題への関心が高まっている。スマート交通をキーワードとして、コネクティッドカーデータやデジタル技術を用いて――

交通流を最適化し、運輸部門において大幅にCO2削減する、購買時も施設周辺の移動もより快適にストレスなく――との思いから、この取り組みを行うという。NTTデータは、トヨタ自動車の保有するコネクティッドカーデータを利用し、三井不動産グループが管理・運営する「ららぽーとTOKYO-BAY」の駐車場および周辺道路の混雑解消を目指す実証実験を2月13日~3月12日に実施する。

同実験では、コネクティッドカーの過去の走行データ(車速、燃料消費量)の統計的な分析に加え、その時に走行しているデータを組み合わせ、リアルタイムに処理・分析する。そしてその結果を、周辺道路(半径500m圏内)の混雑状況として同ショッピングパークのホームページで随時更新し、①利用者の混雑時の移動の行動変容を促すことで、交通流の分散に寄与できるか、②渋滞によるCO2排出量の削減にどれくらい貢献できるかを検証する。

車速とCO2排出量の実績を活用し、学習したNTTデータ独自のモデルにて推測を実施する。今回の実証実験では、ららぽーとTOKYO-BAY周りの車両由来CO2排出量半減も目指すという。