サービスを一昨年5月より提供していて、自動車事故を扱う人たちの要望に応えるべく段階的に機能の拡充に取り組んでいる。なかでも「相手車速度の算出」については、自動車事故の過失判断において重要な要素である一方で、映像から人の目で速度を推定することは容易ではなく、ドラレコ撮像物体から1つ1つ手計算で導き出すため、時間とスキルを要する作業になっていた。顧客の声に応えたという。
セイコーソリューションズは今年1月、自動車保険を取り扱う損害保険会社、共済向けのドライブレコーダー解析ソリューション「事故状況推定システム」に、AIで推定した事故の相手車速度を算出する機能を新たに追加し、提供を開始した。
同システムは、「機種を問わず幅広いドライブレコーダーの解析が可能」「最先端AI画像処理技術×走行データ解析技術で高精度に相手車速度を算出」「算出結果を参考に、修正要素として過失割合の入力判定が可能」といった特長を備えている。顧客ユーザーはドラレコの映像と走行データを、AI画像処理技術を用いて解析し、難しい操作なく誰でも簡単に5分程度で相手車速度の算出ができる。
算出結果は、同時にシステムで判定される事故形態や過失割合、走行軌跡図などと一緒に整理された帳票として自動作成もする。これにより事故状況の説明資料として活用でき、事故対応の納得感・満足度の向上に寄与するという。上記システムを「第15回 オートモーティブ ワールド クルマの先端技術展」で披露する。同社は今後も、迅速な事故解決に向けた機能の拡充に取り組み、安心・快適なクルマ社会作りに貢献していく考えだ。