そのため、薬剤関連業務をはじめとした医療分野における業務のICT化やDX推進が急務になっているという。群馬大学、NTT東日本、ユヤマ、ウルシステムズ、PHCは、同大学医学部附属病院に、ローカル5G環境を構築し、AI・薬剤自動認識装置を搭載した自立走行型ロボットによる患者持参薬の確認、および処方薬の配薬・服薬確認の実証実験を今月30日~3月17日に行う。
「医療インシデント、特に薬剤に関連する医療インシデントを減らし、医療事故のリスクを低減」「医療従事者の労働支援を通じた時間創出・働き方改革を実現」「院内外の連携による地域における安心安全な先進的薬剤トレーサビリティを実現」を目的とする。各者は、NTT東日本が代表機関であり総務省が進める「課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」に参画――。
薬剤の種類の増加に対応する「AI技術を用いた薬剤鑑別」の仕組みや、医療関連業務の「ロボット」への代替により、医療インシデントの低減や看護師・薬剤師の稼働削減をめざす。今回の実証は、「ロボット」を介した「患者」への医療支援を目標とする比類なき取り組みで、そのシステム基盤には「最新ローカル5G技術である分散アンテナ技術を採用」「複数台カメラによる撮影画像をAIを用いてリアルタイム解析」
「地域の薬局と連携した薬剤トレーサビリティスキームの確立」といった特長も備えた。院内外の次世代薬剤トレーサビリティを構築し、同様の課題を抱える大学病院や地域中核病院に活用してもらうことで、医療業界全体の業務効率化と安心安全な医療サービスの実現をめざすという。