米国FDAにより、患者フォーカス医薬品開発(PFDD)ガイダンス3のドラフトが出されている現在、患者やユーザーへのコミットメントを一層高め、体験価値を向上する、患者中心の考え方を大幅に取り入れること、プロセス改革も要求されつつあるという。
デロイトトーマツは、製薬企業向けビジネスプロセス改革支援サービスを開始した。同サービスでは、NTT Comの「SmartPRO®」(5月発表記事)を幅広く活用する。臨床試験の評価や診断におけるPRO(患者の主観的評価)の収集・活用、開発戦略の策定段階での市場規模の見積もりや疾病負荷の検討、臨床試験の計画段階での患者が参加しやすい試験デザインの検討などで患者の経験データを用いることが想定される。
それらは医療機関協力のもと、現場で医師と患者のコミュニケーションに活用されることを想定している。SmartPROにより得られる第一次データを分析し、仮説検証して当事者の満足度の高い製品開発やケアの提供につなげる事業プロセスの設計を支援する。製薬・医療バリューチェーンにおける各種業務・活動の貢献度、関係を整理し、業務内容やフローの見直し、IT活用等のEnd to Endサービスの提供も可能だいう。
同社は、ライフサイエンス・ヘルスケア業界に精通したビジネスコンサルタントが蓄積してきた知見をベースに、介護、疾病管理、予防医療などの幅広いヘルスケア領域や、希少疾患や慢性疾患など長期に渡る医師と患者とのコミュニケーション局面などで、SmartPROにて取得したデータを分析し活用することにより、ビジネスプロセスの改革を後押していく構えだ。