業界初の接客サービスDX、ガス機器やリフォームの相談はアバターと

デジタル技術が社会・産業界に浸透しつつある。「デジタルツイン」がモノづくり現場で活用され始め、「メタバース」ではアバター(分身)が会議に出席したり、イベントに参加したりする。近ごろ「デジタルヒューマン」も実用化されつつあるが――。

エネルギー業界において、写実的なデジタルヒューマンの実用例はなく、今回の"アバター接客"は先進的な取り組みになるという。AVITA大阪ガスは、オペレーターの表情や動きをリアルタイムに反映するアバターを共同開発した。大阪ガスは今月8日より、同アバターを活用して、ガス機器やリフォームなどに関するオンライン相談を実施する(予約サイト)。

顧客の心理的負担の軽減に繋がり、より気軽に楽しみながらコミュニケーションしてもらえる。アバターは、人間そっくりの「デジタルヒューマン」と、アニメのような「キャラクター」の2種類。後者はPCのみ。前者はPCかスマホのみで動かせるもので、人体解剖学に即した身体構造、肌や衣装の質感や光の反射など細部まで丁寧にモデル化して、限りなく人間に近い姿を実現した(紹介動画:YouTube)。

デジタルヒューマンのリアルタイム動作にはモーションキャプチャシステムなど高価な機材を要していたが、上記アバターは簡易的な仕組みで、どこからでも簡単に表現力豊かに動かせる。これにより、顧客は自宅などからスマホ等を用いてショールームの専門アドバイザーが操作するアバターと、気軽に楽しく意思疎通を図れる、と考えている。

昨年来アバター(AVACOMサービス)を活用して人々の暮らしに寄り添う新たなサービス開発のための資本業務提携を行い、ユニークなアバターの開発を進めてきた。両社は、Daigasグループの施設案内や共同での新規サービス開発なども推進していく。これからも、アバターサービスに関する事業連携を通じ、顧客の生活をより豊かにするために貢献していくという。