学童が鉄をつくってみる、生産管理プログラミング体験が出張形式で

製鉄にはIT(情報技術)が活用されてきた。ITの浸透が社会をより良くしていくというDX(デジタル転換)が世間に注目されている昨今、製鉄現場では、データとデジタル技術を駆使して生産・業務プロセス改革に取り組み、意思決定の迅速化、課題解決力の抜本的強化を志向しているという。

日本製鉄NSSOLは、小学校高学年向けに製鉄の生産管理をテーマとしたプログラミング学習コンテンツ「鉄をつくる順番を考えよう!」を共同開発し、後者運営のプログラミング学習サイト「K3Tunnel」にて無償公開。8月26日には東京都中央区立阪本小学校の夏休みプログラミング体験イベントで同コンテンツを用いた初めての出張授業をおこなった。今後、両社共同でのイベント開催も検討していく。

最先端の製鉄現場を子どもたちによりリアルに知ってもらおうと、北日本製鉄所室蘭地区北海道NSソリューションズがアイデアを出し合い開発した。次世代教育支援として、日本製鉄は鉄鋼業の魅力を伝えるため、毎年全国の製鉄所で10万人を越える工場見学受け入れを行うなど「ものづくり教育」に、NSSOLは同サイトを用いた出張授業を軸とした「IT教育」に積極的に取り組んできた。こうした背景が今回のコンテンツの共同開発に結び付いたという。

製鉄のプロとITのプロが開発した「鉄をつくる順番を考えよう!」は製鉄所見学などの「モノづくり教育」コンテンツと組み合わせることで、より製造現場でのIT活用について実感を持って理解ができるようになる日本製鉄グループならではの内容となっている。

「10個の注文をつくる順番を決めるために、いろいろな方向から考えなくてはならないのが楽しかった」 「初めはよく分からなかったけれど、先生に教えてもらったら少しずつわかるようになってきたので、注文の期限に間に合うためのプログラミングをもっとやりたかった」といった声が参加児童から届いている。