クレカのタッチ決済で羽田空港へのバス移動をいっそう便利に

およそ空港へはバスで行く。比較的安価な移動手段で、利便性の高さも魅力だが、対応する電子決済手段の少なさが玉に瑕だと思う筆者は、海外旅行傷害保険の自動付帯が公共交通乗用具等のカード払いによるとの一文に戸惑う。いつものバス停に券売機はなく、車内でクレカは使えないから――。

同感だという人も多いだろう一部地域に朗報がもたらされた。今年6月29日、西武バス三井住友カードレシップQUADRACビザワールドワイドジャパンは、7月25日~末日、西武バスの一部「空港連絡バス」において、三井住友カード提供の公共交通機関向けソリューション「stera transit」を活用し、「Visaのタッチ決済」による実証実験を行うと発表した。空港連絡バスでのそれは埼玉県で初の取り組みだという。

同決済対応カードやスマホを機器にかざすことで、決済をスピーディに完了する。今回の取り組みでは、所沢駅~羽田空港《所沢羽田線》、川越駅~羽田空港《川越羽田線》(29日現在運休中)のバス車両に、レシップ提供のキャッシュレス運賃収受器「LV-700」を設置し、羽田空港へ向かう際のタッチ決済による乗車を可能にする。

ICカード残高を気にしたり、チャージしたりすることなく乗車でき、スムーズに席に着ける。今後は所沢駅~成田空港《所沢成田線》での実証実験も予定している(詳細は時期が定まり次第西武バスHPなどで案内)。Visaのタッチ決済乗降履歴は、交通事業者向け決済・認証プラットフォームを提供するQUADRACのQ-moveサイトにて、「マイページ」の会員登録手続き後に確認できる。

Visaのタッチ決済は世界500の公共交通に導入され、一般的な乗車方法として認知されている。国内では安心便利な環境づくりとしても期待されているという。5社は上記仕組みの本格導入を目指し、顧客の意見を聞きつつ対象路線拡大などの検証を進めていく構えだ。