複雑化した電子取引サービスの利用実態にメスを入れる」

今月初めに、企業間取引の電子化に関する実態調査を行ったところ、物事を良い方向に転換していく"DX"とは少々異なる状況が見えてきた――

売上100億円以上の企業で請求書関連業務に従事する、計522名から得られたアンケート回答は、約6割の企業において企業間取引の電子化がなされていて、そのうち2種類以上のサービスを使用しているのは約半数に及ぶことを示していた。さらに、電子帳票の保管・管理と受け取りに利用するサービスは異なるものだと約4割が答え、これにより約8割が、効率の低下を実感してることが判明したという。

ウイングアーク1stは今月20日、受発注や請求書の送受信から管理まで一括運用するプラットフォーム「invoiceAgent 電子取引」の提供を開始した。クラウド型の電子取引ソリューションでもある同プラットフォームは、顧客が自社に最適な帳票フォーマットをそのままに、電子帳簿保存法インボイス制度への対応を実現することを支援する。受け取り側である取引先も"無償"で利用できる(範囲に制限あり)。

「invoiceAgent 電子取引」では、配信・受信サービス、保管ツール等を個別に用意する必要がなくなる。自社、取引先とも既存システムの改修や帳票フォーマットを変えることなくPDF形式での電子化が可能となる。帳票基盤ソリューション「SVF」ユーザーは、出力帳票に埋め込まれているデータを100%活用できる。他のサービスを利用していなければ、帳票生成機能内のフォーマットに合わせてデータ連携することで、帳票を出力できる。

取引文書の配信・受信から保管までを1基盤サービスで完結、電帳法の電子取引要件に完全対応、複数の取引先からの文書を1か所で受信・管理可能にする、同プラットフォームは帳票を通じた企業間の取引を加速させるという。同社は、「帳票DX DAY No.3」ウェビナーを来月13日に開催する。