今月16日、ルネサスは、セルラーLTEを使ってクラウドと接続するIoT機器の「クラウド開発キット」を発売した。LTE Cat-M1対応IoTモジュールRYZ014Aを搭載したクラウドキットは同社初のものであり、イーサネットでのセキュア接続も可能――、かつ一貫したユーザエクスペリエンスを提供する、32ビットマイコンRAファミリ用の「CK-RA6M5」とRXファミリ用の「CK- RX65N」の2種類が用意されている。
それぞれの中核を成すRA6M5とRX65Nには高水準セキュリティ機能と複数のセンサが搭載されている。そして信頼性の高いソフトウェアコンポーネントも提供される、ユーザは、複雑な回路設計やソフトウェアスタックを独自開発せずとも、センサデータをLTE経由でクラウドに送信できる。ゲートウェイなしのエンドツーエンド接続が可能となり、IoT機器を安全かつ迅速に開発できる。
同キットは、AWSのIoTサービスなど、グローバルなクラウドサービスプロバイダへの接続が可能。FreeRTOSに対応していて、基本ソフトウェア一式はCK-RA6M5がFSP、CK-RX65NがRDPとして届けられる。ユーザは、AWS IoT Coreへの接続により、多数のサービスにアクセスし、データ分析やIoTデバイス管理が行える。2種のキットは同一のハードウェアとソフトウェアの機能を持ち、共通のダッシュボードUIでリアルタイムにクラウドデータにアクセスできる。
クイックコネクトIoTプラットフォームの一環として、標準的なハードウェアとソフトウェアのエコシステムを組み合わせて、IoTシステムの迅速なプロトタイピングを可能にするという。同社は今後も、より多くの無線接続のためのソリューションを提供していく構えだ。