社会インフラDX、都市ガス設備をリモート監視・緊急遮断等も可能に

大規模な自然災害に見舞われることが増えた。日本では防災・減災に資するさまざまな取り組み、いわゆる「レジリエンス強化」が進められている。産業や暮らしを支える資源供給インフラ、人々の命を守るライフラインも当然ながら国土強靱化の加速対象である――。

東京ガス東京ガスネットワークは13日、ガス事業者向けインフラ設備の遠隔監視・制御ソリューションの提供を開始した。それは前者が提供する容易な監視・制御システム構築を実現するソフトウェア「JoyWatcherSuite」を活用し、インフラ設備の監視・制御ノウハウを持つ後者がシステムインテグレーターとして築いた、都市ガスの整圧器「ガバナ」(参照図:日本ガス協会)を遠くから監視・制御するしくみだ。

顧客のニーズに合わせて、ガバナから送出する都市ガスの圧力・流量等の多様なデータの即時・常時リモート監視、ガス遮断装置の遠隔操作などの提供が可能になるという。同ソリューションを、鷲宮ガスはガバナのリアルタイム遠隔監視を目的として今月1日に導入した。PHSやFOMAのサービス終了に先立ち、4G/LTEを利用するしくみへの切り替えを順次実施し、将来的に計15ヶ所のガバナに導入予定である。

「多様なデータのリアルタイム遠隔監視」「遠隔ガス遮断」「4G/LTE対応」といった特徴を備えた。上記新ソリューションの導入展開により、現地での点検・保守作業の大幅な削減、災害発生時の迅速な被害状況の把握やガバナの遠隔遮断を実現し、ガス事業者の監視業務の省力化やレジリエンス強化(参考情報@内閣官房Web)に寄与するという。

東京ガスグループは、エネルギーマネジメント分野で培ったエンジアリング力を活かし、多くの顧客接点からの声をもとに、代理店やSIパートナーと共に、DX化、生産性向上、脱炭素への移行を支援する「Joyシリーズ」を発展させ、持続可能な社会作りに貢献していく構えだ。