ディープラーニングAIを用いて眼病診断を支援する技術を製品化

平成17年に超高齢社会となった。以後も65歳以上人口の割合が高まり続けている。日本では、緑内障や糖尿病網膜症などの眼疾患が増加している。それらの早期発見、適切な治療のために、より診断しやすい画像情報を眼科医に提供する医療機器プログラムの製品化が急務になっているという。

ニコンと、自治医科大学発ベンチャーのDeepEyeVisionは、健常眼との差異を色表示するものとしては日本初だという、AI技術の一つディープラーニングを用いた眼底カメラ用プログラム「DeepEyeVision for RetinaStation」を共同開発した、PCにインストールして使う当該製品について、後者が医療機器認証(認証番号:303ADBZX00110000)を取得したことを今月8日に発表した。

同製品を利用することで、ニコンソリューションズのPC一体型眼底カメラ「RetinaStation」医療機器認証番号:301ABBZX00030000)で撮影した眼底画像に対して、DeepEyeVisionの「逸脱可視化AI」が解析した健常眼との差異を色表示できるようになる。今回のしくみは、医療現場における眼科医の負荷軽減と、医療の質の向上に寄与することが期待される。

これにより、医師が重点的に診察すべき関心領域を示唆することで、眼科医による迅速な診断を支援する。日本眼科AI学会の関連団体Japan Ocular Imaging Registryの支援を受けて開発したという、「DeepEyeVision for RetinaStation」は「第126回日本眼科学会総会」のニコンソリューションズ・ブースに展示する予定である。

両社は、AIを活用した同製品を市場に展開することで、眼科医療における質の向上に取り組むとともに、医療現場で用いるAIのさらなる市場創出実現に向け、研究開発を引き続き進めていく考えだ。