その機能をクラウドに実装することで、モバイル通信環境においても受信機を設置することなくセキュリティを確保できる。これにより、高価な専用線を準備することが難しかった医療機関においても、通信の機密性を担保することが実現されるという。
神戸大学、香川大学、高知赤十字病院、オリンパス、NTTドコモは2月23日、遠隔医療の支援、高度なカンファレンスの実現、および医療教育の高度化を目的とし、閉域クラウドサービス「ドコモオープンイノベーションクラウド®」と高精細映像伝送システム「LiveU」を用いてリアルタイムかつ複数の人による医用映像確認とアノテーション(映像に線や図形を描くこと)を実現する遠隔医療の実証実験を行う。
昨年発表した「4K映像伝送機材を用いた消化器内視鏡映像のリアルタイム伝送実証に成功」内容を継続的に検討するものである。今回の実証では、内視鏡映像に加え、手技を行う医師の手元の様子を合成した映像を上記閉域クラウド経由で同時閲覧できるようにし、内視鏡映像へのアノテーションを即時実施する。セキュアなクラウド環境でLiveU受信機の機能を実装することは国内初(ドコモ調べ)の試みになるという。
5者は以後、高機密環境での医用映像の共有/アノテーションによる的確な医療現場間コミュニケーションの浸透、映像蓄積による豊かな医療環境提供の実現、消化器内視鏡診断・治療のリモート化と発展に向けた検討を進め、次世代医療向けソリューションの創出や新規ビジネスモデルの可能性を探っていく。この度の取り組みは「docomo Open House House'22」にて紹介するとのことだ。