スマートシティ、IoT道路灯にて効率的な保守&エネルギー管理も

IoT(モノのインターネット)は様々な物事をスマート化する取り組みと相性が良い。近年、IoTをはじめとする各種先進技術をまちづくりに取り入れ、市民生活の質や都市活動の効率性等の向上を図ることは、将来のまちづくりの基本的テーマになっているという。

東芝ライテックは今月、大阪府大阪市大阪商工会議所で構成する「実証事業推進チーム大阪」の「大阪における実証事業の推進」プログラムを活用し、IoTスマート道路灯を用いた道路照明のエネルギーマネジメント、道路周辺環境の把握等を行う実証実験を開始した。フェーズ1では1年間、現状の管理課題に対する効果の検証や、課題抽出を実施する。来年6月~12月にはフェーズ2も予定されている。

実証実験フェーズ1で同社は、道路灯に通信デバイスを取り付けIoT化――遠隔での高度なエネルギー管理や、各種センサー類を利用したデータ収集を実施。点灯情報や不具合による不点灯の検知を安全性の確保や、巡視費用の削減、効率的なメンテナンス計画につなげることに加え、調光制御機能による消費エネルギー・CO2削減量を検証する。道路照明運用コストの大幅な削減を可能とする。

フェーズ2では、環境センサーやカメラデバイス、モーションセンサーによる道路状況の把握可能性や、個別IoTスマート道路灯の調光による更なる省エネ効果などを実証。オープンAPIにて各種センサー等との統合・接続が可能なシステムにより、スマートシティの実現を推進する。80%以上の省エネ達成、交通安全や犯罪予防にも寄与することが期待される。道路状況・環境データの活用による付加価値の効果や実現可能性を検証するという。

同社は、実世界のデータをデジタル解析・分析・理解しフィードバックして持続可能な社会を実現していく東芝グループのDX施策の一環として、これからのまちづくりに貢献するスマートライティング普及を目指していく考えだ。