4階層の次世代医療プラットフォームで"Society5.0"へ

サイバー空間と物理空間を高度に融合させて経済発展と社会課題の解決を両立する、人間中心の「超スマート社会」を築く。Society5.0に向けてさまざまな取り組みがなされている。一方世界では、国連SDGsの達成が大きな課題となっている。

SDGs3は「すべての人に健康と福祉を」(外務省Web)としているものの、日本がめざす健康寿命の延伸等には様々な障壁がある。コロナ禍中の今年5月にデロイトトーマツが行った調査の結果、オンライン診療の認知度は前年度から大幅に増加したが、利用者の割合は6.8%――。

日本再興戦略におけるヘルスケア産業の市場規模「2030年37兆円」、その成長要素にはウェアラブル端末などIoTの進化と利用拡大も含まれ、安心安全の担保された個人向け各種サービスが適宜提供されることが急務である。診療や検査の情報を個人の速やかな同意/許諾のもと境目なく関連サービスへ情報が連携されることや、パーソナライズされた質の高いヘルスケアサービスの提供が求められているという。

MDVは、Society5.0を実現するため、HMVプラットフォームを構築した。同プラットフォームは4階層の機能レイヤーと2種類のSaaS APIを提供する。ブロックチェーン(分散型台帳)を4層に分割しシームレスに連携することで、様々なサービスを共通のID/Passで利用し個人の分散されている健康情報を統合し、受け渡す許可や、個人認証情報の一元管理およびeKYC(電子本人確認)連携を可能とする。

カルテシステムへのランサムウェア攻撃や震災等の有事に対して、データ保全の役割も期待できるという。同社は、自社提供のオンライン診療、同社傘下のBe-αと共同開発した健診システム「アルファ・サルース」から順次プラットフォーム対応サービスをリリースする。12月より、ヘルスケア、スポーツジム、医療法人、情報銀行等の参加を受け付ける。