都心でスローモビリティ、地球に優しいマイクロツーリズムを促進する

環境への負荷が少なく、狭い路地も通行できる。時速20km未満で公道を走れるEV(電動車)による、新しく小さな移動サービスであり、地域における高齢者の移動手段の確保や観光客の周遊に資する「グリーンスローモビリティ(グリスロ)」の活用が期待されている。

その実証調査支援事業を国交省が公募――。これに対して、東急不動産JR東日本竹芝エリアマネジメントMONETKDDIkmモビリティサービスは、「都心区における旅行者・居住者向けマイクロツーリズムの実証実験」を、事業主体である東京都港区と連携して提案し、9月10日に採択された。実験対象地域は南北方向の移動手段が充実しているが、東西方向は移動手段・効率ともに乏しいという課題がある。

海辺で回遊性の低い①浜松町・竹芝エリアや、道幅が狭く急坂が多い②高輪・白金・白金台エリアにおいて、グリスロ車両(ESSJ製)を運行し、交通課題の解決とともに、旅行者・居住者が近隣地域の観光を楽しむ「マイクロツーリズム」促進による地域の活性化を目指す。「行きたい場所へ気軽に行ける」コンセプトの①では、11月12~22日、オンデマンドモビリティにより、東京タワー・竹芝駅間でラストワンマイルの移動手段を提供する。

「新しいヒト・コトとの出会いや社会とのつながりを感じることを通じて高齢者が地域で生き生きと暮らす」ための②では、11月24日~12月6日、高輪ゲートウェイ駅を起点とする1周約30分の"高輪ルート"と、同60分の"高輪・白金ルート"において、乗客同士のコミュニケーションが弾むような限定コンテンツを提供する。このエリアでの実験はJR東日本とKDDIによる「空間自在プロジェクト」の一環で、コアシティにおける暮らしづくりに活用していく予定だという。

ゼロカーボンシティをめざす港区は、このQRコードあ - コピー.pngにて、11月1日~14日に乗車予約を受け付けている。