"スマート東京"において健康・医療系ビジネスエコシステムを検証

デジタルの力で都の潜在力を引き出す。「スマート東京」実現に向け、分野横断的なサービスの都市実装が目指されている。取り組みの一環として、ウェルネス分野におけるデータ活用・予防研究、新サービスの開発につながる社会実装モデルが検討され、その実証プロジェクトが動き始めている。

東京都では5月に「次世代ウェルネスソリューションの構築事業(モデルプロジェクト)」の公募を開始。そして9月3日、東電PGウェルモ三井住友海上東邦大学医学部衛生学教室大田区等と共同で当該プロジェクトにおける事業者に採択されたという、NECは今月~来年3月にかけて「都民の健康増進のための産官学データ活用ウェルネスサービス実証」を行うことを発表した。

将来にわたる都民の主体的な健康づくりを支えるため、予防から予後改善までを対象とする「生活習慣改善を促すウェルネスサービス」の社会実装によるQOL向上を目指している。3つのプロジェクトを通じて、データ取得から分析、活用による事業創出と、データ活用事業をサポートする仕組み全体がビジネスエコシステム(健康目的で人や産官学など多数の要素が相互作用し形成される、ウェルネスサービス実現事業モデル)として成り立つかを検証する。

歩行分析センサによる計測データの提供、FiNCのヘルスケアアプリを活用した行動変容サービス検証、各種データ分析とデータ活用プラットフォーム検証等を行う。ウェルネスサービス事業者およびそれを支える付加価値事業者(データ提供、分析・研究、データ活用基盤)を連携させるデジタルプラットフォームの提供も目標にしている。

NEC Smart Connectivityブランドでデータ流通プラットフォームサービスを提供している同社は、これにより、データを活用したウェルネスサービスの"新規創出"と"継続的な事業展開"を実現するビジネスエコシステムの醸成を推進するという。