近ごろ日本でも、防犯カメラが普及している。監視用の高解像度カメラだけでなく、映像解析用の各種AI（人工知能）エンジンが次々に開発・販売されていることもあり、公共施設や設備、建設現場、プラント内などの様々な場面における安全安心のために、AIを用いることが検討されている。
従来、AIを用いた映像利活用にあたっては、撮影するカメラの選定から実際に映像解析を行うアプリケーションの開発まで、一連のシステム構築を要することが一般的であり、運用開始までの時間や初期投資が課題になっていたという。NECネッツエスアイは8月26日、映像解析サービスに特化した「映像AIプラットフォーム」を開発したことを発表。その第一弾として、同プラットフォームを活用した「侵入監視サービス」の提供を同日に開始した。
映像利活用サービスの導入に際してユーザーとサービス提供者双方の負担を軽減する。映像AIプラットフォームは、「映像解析結果や画像データの蓄積、リアルタイム処理やバッチ処理など用途に応じた映像解析の映像系AI活用に必要とされる機能に特化したプラットフォームを構築」、「Slackやboxといった各種クラウドサービス、既にお客様が保有しているサービスやシステムとの連携により、業務プロセスへの組み込みが容易」といった特長を備え――
これまで車番検知や顔認証など異なるAIから得られるデータを各個別システムで解析する必要があったところで、同プラットフォームを活用すれば、一元的なデータ処理が可能になるという。同社は、事業ブランド「Symphonict」のもと、デジタル技術と現場力を活用し、都市インフラから住民サービスまで多岐にわたるまちづくりのデジタルシフトを推進している。
今後は防災、作業員管理などのサービス開発を進める。そして、映像系サービスを提供するパートナー企業との共創も進め、新規マーケットを開拓していく考えだ。