クルマのコックピットをスマート化、デジタル変革を加速する

自動車のコックピットでは、スマホやスマート家電と同様、簡単かつシームレスに人とクルマがやり取りできるようになりつつある。けれども体験を、コックピットにもたらすことは容易ではない。

それは大型ディスプレイ、音声対話、拡張現実、クラウドアクセス、センサーデータなどからなる複雑なタスク・システムであり、そこに命を吹き込むために必要な各種ハードウェア・ソフトウェア・サービスの仕様決定、設計、調達、統合には時間がかかり、多大なリソースを要し、コストもかかるという。

エレクトロビット(EB)は6月24日、自動車メーカーのためのインテリジェントな自動車コックピット向けソリューション「EB Cockpit System Solutions」を発表した。同ソリューションは、次世代の車内ユーザーエクスペリエンス開発において、仕様、設計、コンセプトから、生産開発、ハードウェアとソフトウェア、サードパーティアプリケーションの統合までサポートする。

自動車メーカーは、最先端のユーザーエクスペリエンスを作成するための、経験豊富なワンストップショップが利用できるという。EBは開発プロセスを完全に制御し、あらゆる側面の合理化を達成して全体的な総所有コストを削減する。その結果、自動車メーカーにとっては、単独のコックピットコンポーネントに関連する仕様決定作業が軽減され、相互運用性テストが削減され、管理するサプライヤーの数が減らせて、R&D要件を軽くできる。

新しいソリューションは、今回の発表に先立ってソニーグループの電気自動車「VISION-S」プロトタイプの開発をサポートした。自動車メーカーはこのソリューションで、カスタムコックピット設計をEBの専門家チームに任せることができる。EBは、自動車メーカーが開発の最初から維持まで長期にわたり、必要となる投資とリソースなしで、車両を差別化することを可能にするという。