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電力市場DX、気象データ高精度な発電量予測を支援する
太陽光発電所を稼働する、電気事業者が高精度に日射量の把握や太陽光発電量を推定するためには、発電場所の気象観測データが必要になる。日射量については、上記全国50ヶ所の観測地点で間に合わないなら自社で観測機を設置することとなるが、それができない場合は、観測地点から数十km以上離れてしまい、十分なデータ活用ができないこともあるという。
ウェザーニューズは17日、高解像度かつ高精度な気象データの活用で企業のDXを推進するWxTech®サービスにおいて、電力需給計画を支援する電力市場向けの気象データセット「WxTech® for Energy」に実況解析データを追加した。1kmメッシュの高解像度な実況解析データを、電気事業者の運用に適した30分毎に、クラウド経由でAPI提供する。
同社が衛星画像と観測データを用いて高精度に解析した日射量や気温など全7要素の実況解析データ(関連ニュース)を活用することで、高精度に日射量や太陽光発電量を推定できる。昨年12月に始めた「WxTech® for Energy」の冬期限定トライアルは好評で、いまも電力事業者からの問い合わせがあるため、無償トライアル期間を今年末まで延長する――。
22年度からのFIP制度やアグリゲーターのライセンス制度の開始(参考資料:経産省PDF)に向けて、電気事業者は発電量・電力需要予測AIの導入を進めている。AIの教師データのニーズが高まっている。そこで、同社は6月から"過去の気象予測"データを提供する予定であり、ユーザーはそれを実況解析データとあわせて活用することで、更なる精度向上が期待できるという(問合せページ)。