クラウドRPAにて、メールの送受信業務を自動化

コンピュータサイエンスやロボティクスを駆使したしくみを活用して生産性をあげる。それはグローバルの様々な分野において、生産年齢人口の減少が続く日本においては特に、必然の取り組みとなりつつある。定型業務へのRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)適用は、その最たるものだといえる。

今月16日、DeNAは、クラウド型RPAサービス「Coopel(クーペル)」上で、メールの送受信を簡単な設定で自動化する機能を提供開始した。これによりユーザーは、メールの送受信における業務をオートメーション化できる。新機能で連携可能なメールソフトは現在2種類、グーグルのGmailと、マイクロソフトのOutlookとのことだ。

自動化された処理の途中で取得した情報を、メール本文や添付ファイルに記載して任意の宛先に送信――例えば、取引先への請求内容を表計算ソフトから読み込み、請求書をPDFで作成して各宛先に送付できる。また、特定の条件で抽出した受信メール内の情報を取得し、後継の処理に引き渡す――例えば、自分宛てに届いたメールのうち、タイトルに日報という文言を含むメールを取得して、内容をスプレッドシートに張り付けられるようになる。

プログラミング経験がなくても業務の自動化が進められる。月額5,400円(税別)と安価であること、クラウド型でリモートワーク環境下でもロボットの共有や監視が容易だといった特徴が評価されている。Coopelは、20年4月のサービス開始来、業界・業種・規模を問わず様々な企業で利用されていて、約8ヶ月で導入100社を達成した。今年1月から個人事業者向けにもサービスが展開されているという。

同社は今後も、導入ハードルの高かった様々な事業体および各種業務への適応、すなわちRPAの民主化を促進する。Coopelの進化と機能によって、より多くの企業や個人事業者の生産性向上に寄与していく考えだ。