低速車両やドローンなどの自律移動を低コストSLAM技術で実現する

ロボティクスやAIを活用する未来社会が日本でも描かれている。SF映画に出てくるようなロボットだけでなく、すでに実用化されている自動搬送車(AGV)や、開発が進む自動運転車両などにおいては、自己位置推定と環境地図作成とを同時にする技術「SLAM」が必要となる。

世界で有数のGPGPU(汎用GPU)技術や高度な半導体開発およびアクセラレーション技術、自動運転や安全運転支援向けAIアルゴリズムの豊富な開発実績を有している。そして近年、業務資本提携関係にあるヤマハ発動機をはじめとしたロボティックス分野の顧客向けに、農業機械やAGVといった低速車両領域における自動運転・自律運転用AI技術開発を加速しているという。

DMPは今月18日、低速車両やドローンなどの自律移動の実用化に向けて、カメラ画像やセンサ情報を用いて自己位置推定と環境地図作成を同時に行うVisual SLAM技術のソフトウエア製品「ZIA™ SLAM」の提供を開始する。同製品はLiDAR(光検出&測距)よりも安価なカメラを用いたVisual SLAMソフトウエアで、高精度かつ高速に動作し、顧客機器の高性能化、コスト低減に貢献する。

ロボットアプリケーション用のソフトウエアプラットフォーム(ROS:規格団体open robotics)の最新バージョンROS2をサポートすることで、顧客のシステムに組み込むことを容易にしている。ZIA™ SLAMは高い汎用性を確保していて、様々な産業分野で組み込みアプリケーションにAIのパワーをもたらす。高性能でエネルギー効率に優れたNVIDIA® Jetson AGX Xavier™をリファレンスプラットフォームとしてサポートしている。

Visual SLAMのビジネスを拡大する同社は、AGV、UGV(無人地上車両)、お掃除ロボット、ドローンなど各種用途のロボットの実用化と普及に貢献していく考えだ。