混雑状況を発信、AIカメラによるプライバシー保護画像にて

コロナ禍が収束せず、感染リスクのある外出について自粛が求められている。この国において、飲食店や小売店、観光施設などでは社会的距離の確保や検温など、感染症対策がとられているものの、その様子をよく知らない人や遠方の人たちは、不安を払拭できずそれらの利用を控えがちだという。

TOAは先月25日、AIカメラが作り出すプライバシー保護画像を活用した「混雑状況配信ソリューション」の提供を開始した。今回のソリューションでは、施設や店舗などのリアルタイムの混雑具合を、利用者のプライバシーを保護しながら、手軽に発信できる。施設運営者や店舗オーナーの感染症対策をサポートし、「安心してお客さまにご利用いただきたい」との願いの実現に貢献するという。

飲食店、小売店、スポーツジムなどで、感染症対策をしながら集客。観光施設、病院の待合室、宿泊施設などで、混雑緩和を促進といったユースケースを想定している。「プライバシー保護画像生成機能」は、ネットワークカメラシステム「TRIFORAシリーズ」のオプション機能であり、カメラに搭載されたAIが、撮影した映像から人を認識して人数をカウントするとともに、プライバシーに配慮した画像を作成する。

数値だけでは伝わりにくいリアルタイムの混雑状況を発信するのに役立つ。一つのカメラシステムで防犯用途と感染症対策を兼用でき、高いコストパフォーマンスを発揮する。「TRIFORAシリーズ」では、従来から無料提供している「滞在人数カウント機能」による集計データが得られる。これをプライバシー保護画像と合わせて施設のホームページで公開することで、閲覧者は今後の混雑レベルを予測でき、密集を避けた施設利用が可能となる。

簡単に情報発信できるよう、施設運営者や店舗オーナー向けに、ひな形Webコンテンツを提供するサービスも準備中だという。同社は、「新しい生活様式」対応ソリューションも展開している。