スパコン『富岳』に150PB超かつ1.5TB/秒のストレージを

ポスト「京」プロジェクトによって生みだされたスーパーコンピュータ、「富岳」は今年6月、世界最高峰のハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)レースにおいて第1位を獲得した。本格運用前にしてすでに、新型コロナウイルスに対する研究でも活躍し始めている。

11月17日、DDNは、理研富⼠通共同開発・整備中であり、TOP500リストを含むスパコンランキングで4冠を達成した「富岳」の第⼆階層ストレージシステムのハードウェアに、「SFA18K シリーズ」が採⽤されたことを発表した。SFA18Kは、⾼いスループット、⾼密度、低消費電⼒を特⻑とするDDNの最新プラットフォームだという。

⾼度に最適化された内部PCI-Expressファブリックおよび12ギガビットのバックエンドSASファブリックを搭載し、レイテンシを抑えた⾼速データアクセスを実現している。同ストレージは、業界最⾼の密度を誇り、最⼩限のスペースで驚異的な数のフラッシュデバイス(NVMe、SAS)とHDDを使⽤でき、容量を拡張する必要があるHPC環境に最適。新しい⼤容量ドライブのすばやい再構築、より⾼いデータ可⽤性、データ保護を具現化する――

Declustered RAIDにより、従来のRAIDよりも遙かに⼤きな物理ディスクセットでデータをストライピングでき、ドライブの再構築の並列性が⼤幅に向上する。⾼集約ハードウェアによってコストも複雑さも⼤幅に軽減。ポート、ケーブル、ネットワークデバイスの数が少なく、管理コストを最⼤70%削減できる。

総実効容量150PB以上、総実効性能1.5TB/秒以上が要求される「富岳」の第⼆階層ストレージシステムとして、「SFA18KE」5台と「SFA18KXE」25台、富⼠通FEFS(参考資料@opensfs.org)の構成により同要件を満たすことが、富士通との共同検証にて確認されたという。