自動運転時代に向けて、タイヤ空気圧のリモート監視を実証

CASE(コネクテッド、自動化、シェア、電動化)が注目されている。自動車はどんどん変化していくが、タイヤが安全性と走行性能の要であることは変わらない。タイヤの空気圧が不足すればパンクの原因になるだけでなく、アンチグリーンすなわち燃費の低下を招くことにもなる。

定期的なメンテナンスが重要であるタイヤは、自動運転社会において一層のメンテナンスフリーが求められる――。CASEやMaaS(移動手段のサービス化)といった業界の変革に対応していくため、「スマートタイヤコンセプト」を掲げ、タイヤ開発と周辺サービスの展開を進めているという。

住友ゴム工業は、新出光とそのグループ会社イデックスオート・ジャパン、住友ゴムの提携先トライポッドワークスおよびダンロップタイヤ九州と協業し、タイヤの空気圧や温度をリモート監視するソリューションサービスの実証実験を開始した。安全運転をサポートするサービスとしての有効性、メンテナンス時間短縮、作業負荷軽減、作業ミス防止などの具体的な効果を検証し、安全性、経済性の向上に貢献するビジネスモデル構築を図っていくという。

ラクのり」車両30台と「Budgetレンタカー」車両500台を用い、福岡県、宮崎県および鹿児島県にて上記リモート監視サービスの効果を検証する。タイヤに装着したTPMS(タイヤ空気圧監視システム)で得た情報をクラウド経由で確認できる。タイヤ空気圧管理ソリューションは、メンテナンス作業の負荷を軽減するうえ、適正な空気圧維持による走行時の燃費向上につなげられる。安全安心な走行に貢献するという。

「ラクのり」契約者には、最新の測定値を「ラクのり お客さま専用マイページ」で閲覧できるようにすることで、サービス全体の質と利便性の向上も検証していく。タイヤ空気圧をリモート監視する今回のしくみは、自動運転車両の安全と安心にもつながるソリューションサービスだという。