都市公園の魅力と安心、最新デジタル技術でさらに高める

官民連携して、緑・オープンスペースの整備・保全を効果的に推進し、緑豊かで魅力的なまちづくりを実現する。そのために都市緑地法等が改正され、都市公園の質を高める公募設置管理制度(Park-PFI)が創設された。

各改正法の運用指針などが国交省ウェブ「公園とみどり」で、Park-PFIの活用実績等が同省PDFでわかる。今月14日、NTT Com三井不動産は、国内最大規模のPark-PFI活用事業が行われている名古屋市(久屋大通公園)において、都市の課題解決や経済発展をICTによって可能とする「安心安全な街づくり」の実証を9月18日~'21年2月末に行うと発表した。

久屋大通公園の北エリア・テレビ塔エリア――全長約900m、約54,500平米の「Hisaya-odori Park」における公園整備運営事業の一環として実施する。今回の検証では、公園内地下広場(旧もちの木広場)の防犯カメラ映像をAI(人工知能)を用いて解析し、防犯や事故防止に役立てるほか、匿名・統計化されたスマホ位置データを用いて来園者の行動を解析し、施設運営やマーケティングに活用する実験を行う。

AI映像解析エンジン「COTOHA Takumi Eyes®」によって、顔がはっきりと映っていない状況でも瞬時に人物を認識し、リアルタイムに不審者の追跡や迷子の捜索などができる警備体制の実現をめざす。さらに、車いす・白杖の物体検知機能による要サポート人の検知や、転倒検知機能による転倒・うずくまり動作の発見とともに、人数カウント機能による混雑状況の把握などを行い、安心安全な公園運営に貢献する。

データワイズとの協業によりスマホ位置の統計データを、来園者の満足度向上に繋げる情報とする取り組みも行う。両社は、より多くの客が自らの嗜好にあった店舗で飲食・ショッピングなどを安心安全に楽しめる、にぎわいと魅力にあふれた空間形成を目指すという。