各事業者においても、施設利用者や従業員らの安全を確保する取り組みが求められている。今月3日、SCSKは、AI(人工知能)とカメラ映像を組み合わせ、その場所の総合的なリスク度合いを検知・解析し通知するソリューション「Pan de seek」の提供を開始する。画像解析には同社独自のAIプラットフォーム「SNN」を利用――これは特別な知識やスキルがなくとも、深層学習技術を用いたAIモデルを簡単に構築できる製品だという。
「Pan de seek」は、専用小型カメラをセッティングするだけで利用可能となる。体調不良行動検出モデル、高体温者検出モデル、マスク検出モデル、密検出モデルといったAIモデルを搭載していて、「体調不良の可能性がある人物の推論と、感染対策状況の可視化により、安全度を総合的に解析」。カメラに映った人物全員に対し、同時解析ができる。
解析結果は管理コンソール画面にて、「リアルタイムに複数のカメラ映像をモニタリング可能とすることで、施設管理者の作業効率を大幅に向上」。事前に設定した安全ラインを超過した場合にアラートが出力され、その状況は映像データとして保存されるので、後から確認・解析することもできる。これにより、オフィスや公共交通機関、ショッピングモールなど不特定多数の人が出入りする場所での安心・安全に寄与する。
AIモデルを顧客システムや設備と連動させて、体温が規定値以上ならゲートが開かないとか、リスク度合いが規定値を上回ると回転灯が起動するとか、マスク着用率が低いときにアナウンスを流すといったこともできるという。