安心を楽に手に入れたい、つながりたい、"至極の時間"を求めて

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが日常を変えた。治療薬もワクチンも完成していない世界では、その収束が見えずwithコロナ、そしてpostコロナをも見据えた社会および新しい生活様式への順応が人々に迫られている。

今月20日、博報堂⾏動デザイン研究所は、デジタル時代の⾏動デザインモデル「PIX ループ™」に関連し、15〜69歳のスマホユーザー1,000人に、「デジタルを活⽤し欲求を満たせる情報を⽇常からうまく引き寄せ貯めておく『プール⾏動』および⾃⼰拡張⾏動への発⽕動因となる『12欲求』に関する調査」を5⽉に実施――昨年9⽉とも⽐較し、情報⾏動/欲求の現況と今後をまとめた結果の一部を公表した。

プール率は全体で74%、若年層では9割前後。全ジャンルで増加している。新型コロナ禍の影響により、⾃⼰充⾜・研鑽につながる「健康・美容」「⼦供・⼦育て」「料理・グルメ」「マンガ系」「かわいいもの」ジャンルはさらに増加・定着していく傾向にあり、「観光」「カフェ」「スポーツ」など外出系ジャンルのプール率は再び増えるとする⼈がいる⼀⽅、減ったまま変わらない、減り続けるとした⼈も存在し、プール離れの兆候も⾒られた。

「12欲求」のうち、安全・損失回避・簡便を求める"安⼼系欲求"が軒並み上位になったが、⾃慢・アピール等他者へ優位関係性を求める"優越系欲求"は低い結果となった。

アフターコロナの⾏動デザイン予報として、「⽣活者の"安⼼を楽に⼿に⼊れたい"気持ちは当⾯続きそうです。⾝近に寄り添い安⼼を得られるようなサービスや情報・コンテンツの開発を⼼掛けましょう」、「社会不安の中、⾃分回帰の傾向がみられます。⾃⼰を充⾜させる"⾄極の時間"の提供も⼀⼿です」、「"つながりたい"想いは若年では消えていません。繋がるためのテクノロジーのさらなる活⽤が、彼らを掴んでいくでしょう」という。