全世界のIoTデバイス数は爆発的に増加している。家庭、医療、自動車、工場などにその用途が広がっているIoTデバイスは、21年には448億台にまで達するだろう(総務省「令和元年版情報通信白書」より)。
セキュリティ上クラウドへのデータ転送を制限したり、遠隔医療や無人車のような通信遅延が許容されなかったりする用途にもIoTの活用が広がる。近年、エッジコンピューティングの重要性が増している。特に現場で瞬時の判断が求められるケースにおいて、クラウドで機械学習を行い、学習済みモデルをエッジ側のデバイスに実装し高速推論処理を行うエッジAIが必要だという。
マクニカは15日、米NVIDIAが提供する「NVIDIA® Jetson Xavier™ NX開発者キット」を発売する(販売サイト:スイッチサイエンス社Web)。同キットは、現場での推論に特化した製品Jetson Xavier NXモジュールの評価ボードであり、当該モジュールを含む。NVIDIAソフトウェアスタックを活用することで、わずか10Wの消費電力で動作するAIアプリの開発を可能とする。
クラウドネイティブ対応で、エッジデバイスへのAIデプロイを短時間かつ容易に行える。NVIDIA NGC上のAIモデルをNVIDIA Transfer Learning Toolkitを使って再トレーニングすることで、AIの開発にかかる時間と計算資源を削減することもでき、コンテナ化されたAIモデルをJetsonデバイスへデプロイすることで、柔軟でシームレスなアップデートが可能になる。
同モジュールと、今回のキットの組み合わせにより、スマートシティ、小売、製造、物流、ヘルスケア、農業などの革新的なソリューション開発に役立つという。 マクニカは、経験豊富な専属エンジニアによるテクニカルサポートと最先端のラボ環境を用いたシステム検証により、量産導入を支援する。