GIGAスクール実現に向けて、学童の評価テストにAIモデル活用

それは小学生の通知表作成の材料となる。各教科の単元・期末ごとに行われる、教材会社提供の「評価テスト」は全国の小学校の8割に採択され、実施されている。

教員がクラス全員の解答用紙を採点する際、人力で集計した結果をいちど紙に転記した後にデータエントリを行う。この作業だけでも約20分間/テストを費やし、年に1教科16回程度、4教科で計70回ほどテストが実施されるため、教員は2千枚のテストを約23時間かけて集計することになり、2学期末などには深夜残業での対応が増える。教員の過重労働対策のなかでも、採点作業は大きな課題として捉えられている。

文科省の重点施策「GIGAスクール構想」における「個別最適化学習」では、詳細なスタディ・ログ(設問別の正誤情報等)に基づく分析が求められる。いま、評価テストは総得点や観点別の得点管理にとどまっていて、同ログの集計・入力には年間40時間以上必要――。その実施は多忙な教員にとって現実的ではない。テストの採点結果が通知表のためだけのものになっていて、スタディ・ログに基づく指導まで行えないのが実状だという。

DNPは、同社の学習クラウド「リアテンダント®」において、評価テストの採点結果をAIで自動集計し、ビッグデータとして蓄積・分析するモデルを開発した。これにより、教員の業務負荷を削減するとともに、蓄積された採点データ(スタディ・ログ)に基づく児童一人ひとりに向けたカルテや復習用デジタルドリル・教材を提供する。

教員がこれまで活用してきた教材や、新たな学び方を提案するEdTech教材を提供する企業、塾、情報通信技術ベンダーらとのオープンなパートナーシップを推進することで「ICTを活用した学習」「個別最適化された学び」の実現をサポートする、プラットフォームとして「リアテンダント」の機能強化を進めている。DNPは文科省がめざす「個別最適化学習」を支援していくという。