日本政府観光局(JNTO)の今月17日発表によると、昨年12月に日本を訪れた外国人客数は前年同月比4.0%減。だが、'19年間では前年比2.2%増の3,188万超で、JNTOが統計を取り始めた1964年以降最多となり、韓国を除く19市場で過去最高を記録した。
昨今の訪日外国人旅行客数の増加に伴い、関西国際空港(KIX)の利用者数も過去最高を記録するペースで急伸している。なかでも中国からの旅客数が非常に多く、国際線ゲートエリアの店舗では、混雑により買い物に想定以上の時間を要することもある。これまでもKIXでは、キャッシュレス決済導入による店舗の混雑緩和など、ストレスフリーなショッピング環境の提供に取り組んできたという。
アリペイジャパン、関西エアポート、パナソニックは1月24日~30日、KIX第1ターミナルビルの国際線ゲートエリア内で、キャッシュレス決済機能付きショーケースを用いた物販の実証実験を行う。中国の主要決済サービスのひとつ支付宝(Alipay)のQRコード決済に対応したパナソニック製ショーケース2種(インナーボックスタイプ、画像認識タイプ)各2台を上記ゲートエリア内中央部に設置し、中国人旅行客に人気の菓子を販売する。
商品として、東京ばな奈「見ぃつけたっ」と、白い恋人を揃えた。春節期間中に、キャッシュレスで土産を購入できる利便性、無人店舗としての運用性や省力化の実現、ショーケースの性能や操作性などについて検証する。実験期間に合わせて、商品価格10%オフのキャンペーンも実施する。ショーケースは冷蔵機能も搭載していて、冷蔵保管を要する商品での実証実験についてもこれから検討していくという。
3社は空港(プレイス)・決済サービス(プライス)・システム機器(プロダクト)、市場開発の基本要素を押さえ業界を跨いだ連携で、より便利で快適な、新しい購買スタイルの構築に取り組んでいく構えだ。