生産年齢人口の減少が続いている。日本では、働き方改革や生産性向上が経営課題となっていて、IT(情報技術)の浸透によるデジタル変革が注目されている。仕事と生活を両立するテレワークや、定型業務を自動化するRPA(ソフトウェアロボット)などの重要性が増している。
一方で、業務書類群はまだ紙であることが多い。それらをデジタル転換する。ペーパレス化に用いるOCR(光学式文字リーダー)は読み込み精度が低い場合が多く、特に手書き文書を高精度にデジタル化する点で大きなハードルがあった。読み取り精度の高いAI(人工知能)搭載型OCRは、初期費用も高くなることがあり、導入後の運用にユーザーが不安を覚えるケースもあったという。
AI insideとNTT西日本は、AI-OCRサービス「DX Suite」に、通信インフラ及びきめ細やかな顧客サポートを組み合わせた「おまかせAI OCR」を12月2日より提供する。両者の強みを掛け合わせた新サービスは、操作説明、設定代行、問合せ対応などを標準搭載。初期費用不要のサブスクリプション型サービスとして、中堅中小企業でのデジタルトランスフォーメーション実現に貢献するという。
手書きの受発注帳票やアンケート結果などをPDFイメージでクラウドへアップロードすると、それらの文字をAIが自動で電子データ化する。「おまかせAI OCR」はディープラーニングを活用した画像認識技術と、文章の前後関係を判定する自然言語処理とが融合。さらに、歪み・傾きの自動補正機能が備わっていて、読み取り箇所を的確に検出し、手書き文字や活字の高い識字率を達成する。
月額3万円で基本機能を利用できる。サブスク型なので安心してDXに取り組めるという。両社による新サービスは、能動的な操作説明・設定支援・トレーニング、トラブル発生時の問合せ対応などもNTT西日本のサポートセンターにて一元的に行われる。