屋内で人やモノの位置を把握、データ分析を支援する

政府が「働き方改革」の旗を振り、様々な企業・団体がそれを推進している。昨今、現場の作業員や設備の生産性向上が求められていて、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」などの先端ICT(情報通信技術)を駆使して、それを実現する検討および取り組みが広がっている。

そこで、製造業の顧客を中心に、電波の届かない場所や工事不可能なところでの作業管理を実現するしくみを一昨年から提供してきた。けれども従来、収集・蓄積したデータの可視化や分析には個別のカスタマイズが必要であった。顧客から、時間と費用をかけずに可視化したいとか、短期間かつ手軽に分析したいとの要望があがっていたという。

日立ソリューションズは、ワイヤレス通信IoTルータやIoTタグの活用で屋内ないし地下など電波が届かない所にいる人の滞在時間や、モノの位置を把握できる「GeoMation 屋内位置把握ソリューション」のオプションとして今月14日、IE(インダストリアルエンジニアリング:工場内の「工程」や「作業」を分析する手法)に基づく各種分析を支援する「屋内位置把握 データ分析オプション」の販売を開始する。

同オプションは、収集・蓄積したエリア別やユーザー別、作業別の位置と時間のデータから、あらかじめ準備しているパーツ――時間とその比率や推移を円グラフや棒グラフにできる部品を選択して、オリジナルのダッシュボードで人・モノの動態や作業実績を簡単に可視化。IEに基づいた分析業務を支援する。作業管理者はリアルタイムに状況モニタリングし、現場の作業効率および生産性向上のための施策が立案できるようになるという。

同社は、IoTデバイス設置~データ収集・蓄積、分析結果の可視化が短期間で実現できるようになった「GeoMation 屋内位置把握ソリューション」をワンストップで提供し、顧客企業の安全管理や作業実績管理、現場の生産性向上を支援していく構えだ。