東京ベイエリア竹芝でMaaS、新モビリティサービスの実装を試みる

最先端テクノロジーを街全体で活用し、エリアの発展や課題解決を実現する。港のあるスマートシティ・モデル構築に向けて開発が進んでいる。'20年度には、業務棟と住宅棟からなる国際ビジネス拠点をはじめ、劇場や商業施設、ラグジュアリーホテルなどの開業が予定されている。

東京都の「都市再生ステップアップ・プロジェクト」の一つとして上述のようにスマートシティ化しつつある。港区の竹芝エリアは、開発が進む一方で、エリア内の交通結節点であるJR浜松町駅とゆりかもめ竹芝駅、竹芝ふ頭などを結ぶ公共交通が不足している。今日、同地区を訪れるビジネスパーソンや観光客に向けた移動手段の充実が求められているという。

モネ・テクノロジーズ鹿島建設竹芝エリアマネジメント電通東海汽船東急不動産JR東日本の7社は、東京都が公募した「MaaSの社会実装モデル構築に向けた実証実験」を受託した。今後、竹芝エリアにおける移動の利便性向上を目指し、12月下旬~2020年1月上旬(予定)、複数の公共交通機関を連携させた新たなモビリティサービスの実装に向けて実証実験を行うことを10月11日に発表した。

7社は、今回の取り組みに賛同した企業の従業員向けにアプリから配車予約でき、同地区内及び周辺を巡回する移動手段「竹芝エリア内の勤務者向けオンデマンドモビリティサービス」の運行、勝どき桟橋から竹芝桟橋へ運航する船舶および鉄道を連携させる「通勤者向けマルチモーダルサービス」の検証、そして定期船が着く竹芝客船ターミナルとJR浜松町間では移動の利便性を高める「観光客向けマルチモーダルサービス」を検証する。

一部の実証実験においては、利用者の交通系ICカードを事前に登録することで、車両内や船内などに設置したカードリーダーに交通系ICカードをタッチして乗車・乗船できる仕組みを導入し、将来の有料化を見据えた検証もおこなうという。