グローバル対応、産業用機器の開発向けネットワークソリューション

EtherCAT、PROFINET RT、EtherNet/IP――。産業ネットワークに対応する機器開発では、国や地域よって普及している産業ネットワークプロトコルが異なるため、製品をグローバル展開する場合、ユーザは複数の通信プロトコルに取り組む必要があるという。

ルネサスは今月11日、産業イーサネット通信に対応する32ビットマイコン「RX72M」を使用して、産業用スレーブ機器を早期に開発できるよう、「RX72M産業ネットワークソリューション」の提供を開始すると発表した。同ソリューションは、ハードウェアとして評価ボードと、ソフトウェアとしてOS、ミドルウェアに加え、市場の約7割をカバーする主要な通信プロトコルのサンプルソフトウェアを含んでいるという。

産業イーサネットのEtherCAT、PROFINET RT、EtherNet/IP、Modbus TCP、OPC UAと、フィールドバス通信のPROFIBUS DP、Modbus RTU/ASCII、CAN open、DeviceNet。これらソフトウェアをベースに、ユーザは、小型産業用ロボットのモータ制御部、小型PLC(プログラマブルロジックコントローラ)、リモートI/Oなどのスレーブ機器開発をすぐに進められる。

特に、産業イーサネットの三大プロトコル――EtherCAT、PROFINET RT、EtherNet/IPについては、コンフォーマンステスト(仕様適合試験)を実施済みであり、開発、評価、検証の過程を通して、最大で半年間、開発期間を短縮することが可能となる。日本のユーザへの販売・サポートは今年12月末までに開始し、日本以外のユーザへの販売・サポートは'20年10月までに開始するという。

同社の上記ソリューションは、9月17日~21日、上海で開催される中国国際工業博覧会(CIIF)2019のルネサスブースに出展される。