損益計算書(PL)、貸借対照表(BS)、キャッシュフロー計算書(CF)を読み解く。いわゆる財務三表で、自社の事業計画を検証したり、競合あるいは顧客企業の業績を分析したり、提携ないしM&A対象企業の検討したりすることは、時間と手間のかかる作業となる。
そこで、直近3ヶ年のBS・PLデータをもとに初期的分析作業と株式分析のシミュレーションを、迅速かつ低コストで行うことを可能にする。企業分析AIサービス「Finplus」を展開してきたDTFAとTISはこれを刷新、即日の分析およびシミュレーション結果の提出が可能で、かつ可読性と操作性を向上させたサービスとして、8月に提供開始する。
Finplusは、デロイトトーマツのファイナンシャルアドバイザリ事業で蓄積されたノウハウを元に、TISがシステム構築を行ったクラウド型企業分析AIサービスであり、業務提携やM&Aなどを検討する際に行う対象企業選定などに活用される。ユーザー企業は次の戦略的検討へスピーディーに移行できるようになる。担当者が労力と時間をかけて入力分析するか、専門家に分析依頼していた従来作業の時間を短縮する。
財務諸表のアップロード後、短時間で分析結果を確認できるようになり、コストも1回あたり10万円程度に抑えることができる。Finplusの刷新版では、財務諸表分析・株式分析・経営分析の結果と、株式分析のシミュレーション結果を提供するまでのリードタイムが最短で即日(従来は1営業日)になるほか、リニューアルされたUIによって操作性が向上。帳票デザインの見直しにより、分かりやすいシミュレーション画面となった。
企業側での業務効率を一層向上させるサービスになったという。Finplusによる対象企業の選定以降、全てのM&Aプロセスを、デロイトトーマツはグループ各社によるプロフェッショナルサービスを通じて支援していく構えだ。