デジタル図面検索、10万件超から類似図や部品を数秒で利用可能に

「ものづくり大国」といわれてきた日本では近年、製造業界全体で、少子高齢化による労働力不足や技能継承が課題になっている。そのような中、組立製造業では、紙の古い図面は電子データ化されているものの、属性情報の付与などに手間を要するため整理されていない――。

また、CADで作成された電子図面も、名前や属性情報が属人的に管理されていることから、業務の効率向上を目的とした既存の図面データの有効活用は難しい状況だ。たとえば、機能改良や見積作業、類似不良の検出などのために、大量データの中から目的の図面を探そうとしても、技術者の記憶や勘に頼らざるを得ず、膨大な時間がかかる問題が発生しているという。

日立ソリューションズは、画像認識AI(人工知能)技術を活用し、大量の図面から類似率の高い順で図面を探すことができる「類似図面検索AIソフトウェア」を7月9日に販売開始する。同社の独自技術(特許出願済み)を用いて高速検索を実現した。同製品では、AIが図面の特徴を学習することにより、10万件を超える図面から類似する図面と図面内の部品を数秒で検索(試算では約20万件の対象を1秒で検索)できる。

これまで図面探しに膨大な手間と時間を要していた企業/技術者は、上記ソフトウェアを利用することで、既存の図面を再利用して設計するなど、業務効率アップを図れる。不良が発生した部品の類似品を見つけ出すことで、早期に対策を打てるようになり、不良の再発生リスクを抑止することも可能となる。

Web APIによって既存の業務システムとシームレスに連携――既存環境を大幅に変更することなく導入できる。今回の製品を「画像判定ソリューション」のラインナップに追加し、顧客環境にあわせたAI学習作業から、保守、業務システム連携までをトータルにサポートする。日立ソリューションズはこれを製造業を軸として図面を扱うさまざまな業界に提供していく構えだ。