上司と部下の関係性、コミュニケーションを"見える化"する

仕事に追われて上司と部下が十分に話し合えない。時間が取れない中、米国シリコンバレーでポピュラーな「1on1ミーティング」が日本でも脚光を浴びている。

1対1で気軽に話し合える場がコミュニケーションの活性化、部下の成長につながるものとして期待されている。企業で導入が進む1on1ミーティングは、組織力向上を目標に、部下のために上司がする人材育成手法として注目されている。が、「上司が話しすぎてしまう」「会話が実際に部下に役立っている実感がない」など、コミュニケーションの状況が分からずその運用においても多数の課題があるという。

村田製作所は、人間が感覚的に認知してきた関係性情報(人と人との親密度や、モノへの愛着・注目度など)を分析するセンシングデータプラットフォーム「NAONA」を活用し、1on1ミーティングでのコミュニケーションを可視化するサービス「NAONA × Meeting」を今月17日から販売する。同サービスは、360°マイク搭載センサにより、会話から抽出されるコミュニケーション情報(発言の量・長さ・テンポ)をエッジ処理して見える化する。

1on1ミーティングにおける上司と部下の関係性、会話量などを客観的なデータとして確認できる。従来感覚的に把握していたミーティング内容を正確に理解することにつながり、より効果的なコミュニケーションを実現する。同サービスは7月26日、村田製作所の東京支社にて開催される無料体験セミナーで披露され、会場内に設置する仮設ブースでのコミュニケーションをセンシングし、その場で解析・可視化するという。

同社は今後も「NAONA」の開発を進め、センサデバイスのラインアップや取得情報の充実に取り組んでいく。1on1ミーティングだけでなく、面接や日常的な会話での利用など、さまざまなユースケースでの人と人、人とモノのセンシングによって、より良い関係性の実現を目指す。