ナビと連動手放しで高速走行、まずはあのスポーツカーから

昨年6月に公表された「官民ITS構想・ロードマップ2018」に、完全自動運転時代に至るまでの様々な取り組みや施策が示されている。なかでも今年から来年は、安全運転に係る監視・対応主体が「ドライバー」から「システム」へと変わる節目となる、重要な実証実験計画が目白押しだ。

そして今月16日、日産自動車は、世界に先駆けて新たな運転支援システム――高速道路の複数車線をナビゲーションシステムと連動して設定したルートを走行し、ドライバーが常に前方に注意して道路・交通・自車両の状況に応じ直ちにハンドルを確実に操作できる状態にある限りにおいて、同一車線内でハンズオフが可能となる「プロパイロット2.0」を発表した。

ナビで目的地を設定し、高速道路本線に合流するとナビ連動ルート走行を開始できる。開始後、追い越しや分岐なども含めてシステムがルート上にある高速道路出口までの走行を支援し、ドライバーが常に前方に注意して道路・交通・自車両の状況に応じ直ちにハンドルを確実に操作できる状態にある限りにおいて同一車線内でハンズオフが可能となり、ドライバーの運転操作を幅広く支援する。

ナビと周囲360度のセンシング情報に基づいて、ルート走行中の分岐や追い越しのための車線変更の適切な開始タイミングをシステムが判断し、提案する。ドライバーがハンドルに手を添え、スイッチ操作でそれを承認することで、車線変更支援を開始する。「プロパイロット2.0」は、車載カメラ・レーダー・ソナー、GPS、3D高精度地図データを組み合わせて、車両周囲の情報と道路上の正確な位置を把握する。

高速走行する車の周りの複雑な動きをリアルタイムに把握することで、熟練ドライバーが運転しているような滑らかな走りを実現。また、モニターカメラがドライバーの前方注視を常に監視しているという。「プロパイロット2.0」は、今秋日本で発売のスカイラインに搭載される予定だ。