現場の気象予測と連動する、IoTクラウド安全管理

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」が産業をはじめとした様々な分野に広がりつつある。昨今、ウェアラブルデバイスなどを使って、スポーツ選手のパフォーマンスを測定・管理したり、高齢者らの体調や行動を見守ったり、作業現場等の安全を確保したりといったサービスも具現化され始めた。

製造現場や建設現場で働く人たちを取り巻く環境と、作業員の状態を見守るしくみをすでに展開しているKDDIウェザーニューズは、今月17日、天候を予測して屋外で働く作業員の安全管理を目的としたサービス「KDDI IoTクラウド ~作業員みまもり~ +天候予測」をバージョンアップし、雨雲・強風・熱中症の3つのアラームにカスタム機能を追加したことを発表した。

カスタム機能の追加により、アラームを送信する閾値を作業現場ごとに設定できるようになり、より現場の作業内容に適した警鐘が可能となる。同サービスは、5分ごとに更新される1kmメッシュの超局地的気象モデルと、作業員が携行する気象センサーにより取得する気象情報を組み合わせることで、作業に影響する悪天候を予測し、作業現場単位で事前にスマートフォンへアラームを配信する。

同サービスの閾値は管理画面から設定可能で、上記3種のアラームにおいて、それぞれ降水量・風速・WBGT(暑さ指数)の値を、作業への影響度に合わせてレベル1~3の3段階で定めることができる。今回新たに追加されたしくみでは、設定された閾値を元に、作業に影響を及ぼす悪天候が予測された場合、現場責任者のスマートフォンへアラームを配信し、作業の可否判断をサポートする。

オフィスで複数の現場を管理する人向けに提供する管理画面では それぞれの閾値を一元的に管理できるほか、アラーム後の現場の判断(作業を続行する・待機指示をだす・作業中止・その他)を確認でき、作業工程にあわせて閾値を設定し直すことも容易に可能だという。