事例!頑固な基幹システムをクラウドERPにして業務効率アップ

先進的なIT(情報技術)を活用して、人々の暮らしや社会、産業のしくみをより良い方向に進めていく。デジタル変革が注目されていて、第4次産業革命の波が到来してもいる、産業界ではしかし、歴史ある企業ほど過去に構築したITシステムの扱いに苦慮している。

セガ エンタテインメントは、楽しい「場」を通じて笑顔と感動を創造し、社会へ貢献することをミッションに、アミューズメント施設の運営を軸にビジネス展開している。近年では電子マネー決済と連動した公式アプリ「SEGA プラトン」の試験サービスを開始するなど、最新テクノロジーを活用した、楽しい時間と空間を創り出すための新たな取り組みも行っている。

社員が新しい取り組みに集中できるよう、政府が旗を振る「働き方改革」をはじめとする社内および店舗の業務効率化を進めてもいる。同社だが、アミューズメントビジネス用のレガシーシステム――当時ゼロから開発(フルスクラッチ)した基幹業務システムにおいて、拡張性が乏しく、老朽化した仕組みに縛られることで、効率化に向けた業務フローの見直しや、新規ビジネスに伴う業務の対応が進められずにいたという。

インフォアは4月12日、セガ エンタテインメントが、製造業向けクラウドERP「Infor LN」を採用したと発表。顧客の新規ビジネスへの対応と業務効率化を促進するためのシステム刷新プロジェクトを、日立製作所が支援するとした。採用の決め手は、業界独自の商習慣に対応できる柔軟な機能や、業務の改善・追加に必要な機能が予めパッケージ化されている汎用性の高さ。

さらにインフォアのパートナーである日立が、同ERPの日本市場展開以来の高い知見を有し、顧客業務へ深い理解を示したことも決め手だったという。Infor LNにより会計管理、販売管理、倉庫管理を含む物流管理までをカバーする、新しい基幹業務プラットフォームは、今年夏頃に本稼働する予定だ。