てんかんは発作(脳の興奮)を繰り返す疾患。有病率は約1%で、日本の患者数は100万を超える。が、最新医療により、多くの患者が普通の生活を送れるようになるという。
およそ10年前、厚生労働省から診療報酬改定に関する"保発第0306012号"(PDF)が通知され、その中で主治医以外の医師による助言、かかりつけ医とは別の医療機関の医師に「第2の意見」を求める患者や家族からの希望に基づき、診療に関する情報を提供することの定めがあり、「セカンドオピニオン外来実施医療機関の利用状況」(同省PDF)も調査された。今では「セカンドオピニオン」という言葉のみが広く使われている。
3月15日、上記疾患を究める分野で、発作以外の悩みも「一緒に解決しましょう」という東北大学病院てんかん科は、メドレー社提供のオンライン診療システム「CLINICS」を用いて、国立大学病院としては初となる「てんかんオンラインセカンドオピニオン外来」を自由診療の枠組みの中で始める、診療の受付は4月1日、診療開始は5月8日の予定であることを発表した。
この事業により、我が国におけるてんかん診療体制の問題点、専門的診療を受けにくい患者の実体などを明らかにし、得られた経験を日本てんかん学会など専門医団体や厚労省等と共有することによって、将来的な診療体制全体の見直しを図ることが期待できるという。インターネットを介した診療は最長1時間。診察結果はかかりつけ医に戻される。処方箋発行など直接的な医療行為はオンラインでは実施しない。
費用は43,200 円/回(消費税込み)を予定していて、クレジットカード払いになる。「てんかんオンラインセカンドオピニオン外来」受診者は、全国1200超の医療機関に導入されている「CLINICS」の専用スマホアプリ(Android版/iOS版)、あるいはwebサイトにてユーザ登録を行うことで、これを利用できる。